橋本研究室紹介

専門領域

住環境整備、リハビリテーション工学、医療・福祉工学、福祉のまちづくり

当研究室は、障がいのある方や高齢者を対象として、生活支援を目的とした生活環境の整備に関する研究を行っています。主として在宅生活を送る方や回復期リハビリテーション病院で自宅退院を目指す方の「住まい」を取り上げ、クライエントの身体状況や障害特性、生活動作の能力等に適した環境に改善する手法について学生と共に研究しています。住まいの環境整備により、安全であり、その人らしい豊かで快適な生活を支援することを目指す研究です。

生活を支援する「住まい」の改善方法には、住宅改修(住宅改造)だけではなく、簡易な環境調整、福祉用具の活用も含まれます。また、杖や車椅子に代表される移動補助用具を活用するための環境づくりも大切です。これらの環境づくりの取り組みを住環境整備といいます。

住環境整備に関する支援は、回復期における在宅復帰を目指した支援、生活期における在宅生活継続のための支援など、さまざまな時期に多様な専門職と連携して行われます。その人らしい生活を環境面から支援する取り組みのすべてが住環境整備に関する研究のテーマと言えます。

また、福祉のまちづくりに関する研究にも取り組んでいます。車椅子で移動する方、視覚に障害がある方等の移動の特性に配慮したまちづくりに関する研究です。

当研究室は、修士課程の大学院生を対象とした「大学院分野横断プログラム」にも参加しています。これは、他の研究科の講義や研究に触れる機会を得るプログラムです。このプログラムのうち、当研究室は「超高齢社会学際プログラム」に所属しています。超高齢社会をテーマに研究する他学域の研究室のゼミに、研究室インターンシップを利用して参加することができます。本研究室でも他研究科の大学院生を受け入れています。

大学院生の研究テーマ
・障害高齢者の居住継続と住環境との関係-自宅退院後の住環境に対する認識が及ぼす影響-
・回復期リハビリテーション病棟を退院した患者が語った住環境整備の成果と課題
・作業療法領域における住環境の評価及び記録用紙に関する研究
・認知症高齢者グループホームにおける福祉用具適合の効果検証-軽度認知症入居者の入浴を対象とした福祉用具支援の効果

卒業研究テーマ
・回復期作業療法室開設時の環境整備における作業療法士の関わり方について
・回復期における制作物の掲示とその有用性について―作業療法士へのインタビュー調査から―
・新型コロナウィルスによる家屋評価への影響と課題
・視覚障害者が不安を感じる歩行環境-〇○駅周辺を例に挙げて―