1)プロアスリートの作業的移行
ある人がある作業(その人がしたい・しなければならない・することを期待されている活動)から離れ、別の作業に移るまでの期間(作業的移行)に生じる作業自体の変化や作業に付与されている意味や価値の変化についての研究。
作業科学の中では、転職、結婚、定年退職などの様々な移行がありますが、特にプロアスリートが引退した後、次の仕事に移行しうまく仕事に適応するまでの期間の移行について研究しています。
2)作業遂行の観察技術や分析能力向上と作業遂行分析に基づいた効果的な作業療法介入
Assessment of Motor and Process Skills(AMPS)・Evaluation of Social Interaction(ESI)などの作業遂行評価を用いた観察技術の向上と、クライアントの作業遂行能力に影響する要因や作業遂行分析に基づいた効果的な作業療法についての研究。
作業遂行能力を向上させる上で、作業療法士の協働的な関わりが重要となるため、協働的な関わりによる効果や協働するための戦略について研究しています。
3)把握力調整能力の解明と新たな手指機能介入プログラムの開発応用
日常生活では,最大出力に満たない範囲で把握力を調整する能力(以下,把握力調整能力)が必要となるため、①把握力調整能力測定機器(iWakka)を用いた把握力調整能力評価の開発研究、②iWakkaの信頼性・妥当性に関する研究、③iWakkaを用いた把握力調整能力の特性やその介入プログラムの開発に関する研究を実施しています。
【専門領域・キーワード Specialty・Keywords】
リハビリテーション工学 、アスリート、作業的移行、協働 、IADL、AMPS
【関連資格等・Qualification】
- 作業療法士
- AMPS(Assessment of Motor and Process Skills)認定評価者
- AMPS(Assessment of Motor and Process Skills)認定講師
- ACQ-OP(Assessment of Compared Qualities- Occupational performance)認定評価者
- ESI(Evaluation of Social Interaction)認定評価者
- ACQ-SI(Assessment of Compared Qualities- Social Interraction)認定評価者
【所属学生の研究内容例】
私の研究テーマは上記の3つが主ですが、指導学生(学生および院生)には、本人の興味や希望に合わせて、研究指導を行っております。
<大学院生>
- 回復期の作業療法士が機能的な目標を希望する脳卒中者と共に作業に焦点を当てた目標を設定するまでの関わり
<学部生>
- 化粧支援に関する作業療法学生への意識調査
- 大学生の余暇活動を通じた経験と活動参加状況の関連
- 作業療法学生の職業的アイデンティティに影響を与える講義内容
- 銭湯を利用している地域在住高齢者に多い転倒場所・動作や利用時の不安
- 作業療法学生の自己肯定感とヘルプマークの利用者に対する援助行動との関連性
- 障害のある子どものきょうだいとしての肯定的側面が日常生活へ及ぼす影響
<詳細>