2024年10月2日~8日 に、Angeles University Foundation(フィリピン)とBangladesh Health Professionals Institute(バングラデシュ)から3名の教員招聘 と、タイ・チェンマイ大学から大学院生6名の受け入れ プログラムを実施しました。
このプログラムは、「日本の医療保険制度と作業療法の実践を学ぶ、特に福祉機器の適用、地域における支援について学ぶ 」こと、教員についてはさらに「アジアにおける今後の作業療法教育における連携について検討する」ことを目的に実施しました。
参加してくださった皆様は、本学作業療法学科の授業への参加のほか、関東圏の病院施設の訪問や国際福祉機器展への参加を通じて日本の医療福祉領域について学びました。
各種体験を通じて本学作業療法学科の学生も積極的に海外の皆様と交流する機会を得て、作業療法に関する日本を含めたアジア4か国での意見交換を行うことができました。本学学生にとっては、国内にいながら海外の事情を知ることのできる貴重な体験になったと思います。






アジア高度先端医療者育成支援事業の事業報告会が行われました。
東京都は、都市外交を推進するうえで必要な人材育成事業を継続するために、2015年度より10年間にわたり、「東京都都市外交人材育成基金」を設置し、その適応のもと本事業は実施してきました。
本事業の一環として人間健康科学研究科作業療法科学域では12名の大学院留学生を受けいれてきました。
報告会では修了生が本国で教育や臨床でリーダー的立場、また本学との連携・交流のキーパーソンとして活躍している状況が報告されました。
作業療法科学域では引き続き留学生を受け入れ、海外養成校との連携も強化し、国際的視野で作業療法を学べる環境を提供していきます


東京都は、都市外交を推進するうえで必要な人材育成事業を継続するために、2015年度より10年間にわたり、「東京都都市外交人材育成基金」を設置し、その適応のもと本事業を実施しました。
アジア諸国では、大きなニーズがある一方でリハビリテーションに従事している専門家の数は非常に少ないため、本事業は以下のことを推進することを目指しました。
1)アジア諸国の優秀な人材が、東京都で高度な医療技術を習得し、アジアでの医療技術の向上に貢献するとともに東京都との橋渡し役として活躍する
2)東京都の公立大学である本学教員が現地で講演などを行い、医療水準向上の後押しをすることで、アジア諸国における医療分野での東京都の貢献度を向上する
3)アジアの留学生とともに学ぶ本学学生の国際性、語学力向上が見込まれ、こうした学生が国際的なレベルで医療提供現場のリーダとして活躍する
本事業の概要と目的
事業は主に2種、「学生の受け入れ」と「教員の派遣」を実施しました。以下にそれぞれの概要と目的をまとめます。
① 高度医療者育成
・アジア諸国の医療水準向上の後押しを目的に、本学の大学院人間健康科学研究科の3学域(理学療法科学域、作業療法科学域、放射線科学域)で各国の医療技術者を受け入れ、医療人材の高度な知識と技能の習熟や学修を支援します。各学域での取り組み内容は以下です。
・理学療法科学域では、徒手理学療法を学修し、国際的な資格であるOrthopaedic Manual Therapy (OMT)を習得する。
・作業療法科学域では、先端作業療法(福祉機器、小児・発達障がい、高齢期、予防など)を学修し、生活環境、福祉用具及び自助具の開発と適用に関する高度専門職を育成する。
・放射線科学域では、医学物理コース(放射線治療物理学分野)を拡充し、医学物理士認定試験を受験する。
▶️この事業の成果
・この事業では、タイ、インドネシア、ベトナム、スリランカ、バングラデシュ、インド、中国、パキスタンから優秀な人材が訪れ、本学大学院での学修を通して高度な医療技術を習得されました。
・帰国後は自国での医療技術の向上に貢献するとともに、東京都との橋渡し役として活躍し、様々な国際連携プログラムの構築に貢献しています
・また修了生同士の連携や交流活動は、本学学生・教員の国際力・語学力・グルーバル資質の向上にもつながっています!

② 技術支援
・本学の人間健康科学研究科の3学域(理学療法科学域、作業療法科学、放射線科学域)の教員を、留学生の母校を中心にアジア各国に派遣し、アジア諸国での講義・技術指導の実施を通して現地の医療技術者教育の向上を図りました。
▶️この事業の成果
教員が現地やオンラインでの講演・講義などを行い、医療水準向上を後押しし、アジア諸国の医療分野への東京都の貢献度を示すものになりました。
また教員派遣の活動は,本学への継続的な留学生の受け入れにも寄与しています。

特に、作業療法科学域の成果は!?
Results of project in department of occupational therapy
・修士課程修了後、6名が博士課程(内4名は本学)に進学しさらに高度の医療者・研究者になりました。
・このうち1名は、本学博士課程修了後、臨床経験を経て、本国の保健省においてリハビリテーション職の管理的役割を担い、自国のリハビリテーション領域の主導的管理地位につき、自国の発展に寄与しています。
・3名は、本国と本学・東京都との連携や、学生交流や国際活動の発展のための国際交流とグローバル教育の架け橋的役割を果たしてくださっています!
・帰国後に臨床で活躍している修了生も,本学で習得した知識を本国の臨床支援や、臨床実習教育に積極的に反映されています。
本事業終了後の今後の展望
・この事業を通してアジア各国との連携を深めたことにより、今後も教員・学生国際交流を継続することで国際連携や国際共同研究を発展的に実施できるようになりました。今後の具体的な取り組みとしては以下の3案の推進を検討しています
取り組み① アジアネットワークミーティング
事業終了留学生,日本人修了生,そのほかの留学生をメンバーとしたネットワークを立ち上げた。
定期的なミーティングによる情報共有や共同研究推進を継続予定。
取り組み②アジア各国との継続的交流のための基盤構築
日本滞在を通して、アジア諸国の大学院生が知識や技術だけでなく文化や生活習慣の交流経験を蓄積できた。
この積み重ねが大学間の連携を強化し,各国の事情や教育環境を受け入れる基盤となっている。
今後もこの基盤の維持と発展を目指す。
取り組み③学内での国際交流の継続的拡大とグローバルな人材育成の継続推進
これまで築いてきたMoU提携校との関係を維持・発展させ、新たな学術交流や共同研究、学生交流プログラムを充実させることで、国際的な協力を深め、グローバルな成果を創出していく。
本事業修了生の研究成果
報告書の詳細は日本語・英語併記で以下からもご覧いただけます。